2012年07月14日 13:53
2003年7月5日午前3時ごろ、沖縄県警沖縄署に男性から「友人が殴られて北谷(ちゃたん)町内に埋められた」と通報があった。同署が北谷町内を捜索したところ、午前10時45分に同町吉原の墓地で同町内の中学2年の男子生徒とみられる遺体を発見。死体遺棄などの疑いで捜査を進めている。
沖縄県北谷町で、同町内の中学2年生が遺体で見つかった事件で、沖縄署は5日、殺人と死体遺棄容疑で同じ中学に通う3年生男子(14)を逮捕した。2年生男子(13)と、卒業生(16)からも、任意で事情を聴いている。3人は殴って埋めたことを認めており、同署が役割などを追及している。
亡くなったのは同町の中学2年生座喜味勉君(13)。遺体は損傷しており、同署は司法解剖して詳しい死因を調べる。
調べでは、3年生男子は6月下旬の日中、座喜味君を殴り、北谷町吉原の墓地に埋めた疑い。
座喜味君は6月下旬から自宅に戻らず、行方が分からなくなっていた。5日未明になって、別の中学生から「殴られて埋められたと聞いた」と110番があり、同署員が捜索、発見した。遺体が発見された墓地は、座喜味君の自宅から約200メートル。米軍のキャンプ桑江に隣接する墓地裏側で、斜面のくぼみに遺体を置き、土砂をかけて隠していた。(共同通信)
2009年11月17日、沖縄県うるま市で中学2年の男子生徒が転落し死亡したとされる事故があった。沖縄県警が司法解剖などをしたところ、遺体に殴られたような跡があったことが判明。
11月20日、沖縄県警うるま署は生徒に暴行を加えて死なせたとして、同級生の男子生徒5人(いずれも14歳)を傷害致死容疑で逮捕、同級生の男子生徒3人(いずれも13歳)を傷害致死の非行内容で補導した。
8人とも容疑や非行内容を認めているという。
うるま市の中学2年男子生徒が死亡した事件は、傷害致死容疑で同級生5人を逮捕、3人が補導される衝撃的な展開となった。県内で中学生が被害、加害者となる死亡事件は2003年6月、北谷町の中2男子殺害死体遺棄事件以来の惨事である。
加害少年らは約3時間にわたり、集団で被害者の腹や背中を殴るなどの暴行を加えたとされる。背中には鉄パイプのようなもので殴った痕(あと)もあったという。痛ましい限りだ。遺族の悲しみはいかばかりであろう。
03年の北谷町の事件と集団暴行の態様や関係が継続していたことなどの類似性がある。教訓は生かされなかったのか。検証が必要だ。
事件は住宅街裏の空き地で起きた。付近住民は以前から少年らが集まる様子を目にしていたという。死亡事件に至る前に、どこかでブレーキをかける大人の目と声が届かなかったことが悔やまれる。
少年同士の事件は、何らかの前触れやシグナルがある場合が多い。学校側や周囲の大人が異変に気付く予兆はなかったのか。
母親は琉球新報の取材に「目の下が大きく腫れるけがをしてきたこともあった」と語り、息子の異変に「いじめがあった」と感じ取っていた。学校に息子の交友関係について相談もしていたという。
しかし学校長は、被害生徒から「いじめの訴えはなく、事件後の校内アンケートでもいじめの事実は確認できていない」と述べるにとどまる。同級生間の異変を察知できず、保護者の訴えにもかかわらず、適切な対応は取られていなかったようだ。
加害の同級生らは学校を休みがちだったという。学校側の指導は十分だったか。
県内の児童生徒の不登校は増加傾向が続き、県教育庁の08年度の調査では小、中、高校ともに前年度比10%前後増加している。中学校の増加要因について教育庁は「遊び・非行」を挙げている。
見逃されがちないじめや暴力行為に学校、家庭、大人社会がいち早く気付いて適切に関与し、重大事件に至る前に芽を摘み取ることが大事だ。
事件を受け県教育庁は県内各校に、いじめの実態を把握するアンケートの実施、不登校生ほか指導を要する生徒への適切な対応などを呼び掛けた。関係機関は事件の背景を洗い出し、有効な再発防止策を実行してもらいたい。
中2男子生徒の集団暴行死事件があった沖縄県うるま市で、別の中学校に在籍する
2年生の女子生徒(14)が、上級生の女子生徒ら10人前後から集団暴行を受け、
1カ月の重傷を負っていたことが、県警うるま署などへの取材で分かった。
女子生徒は目隠しをされた上で暴行を受けたといい、同署は傷害事件として捜査している。
関係者によると、集団暴行死事件の前日の16日夕、女子生徒が同じ中学の3年生女子生徒6人を
含む10人前後に呼び出され、公園で目隠しをされ、殴るけるの暴行を受けたという。
女子生徒はあばら骨3本と左手首を骨折した。
女子生徒は「怖くて学校に行きたくない」と不登校になっているという。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091122-00000039-mai-soci
【大阪で吉川毅】少年犯罪の被害者側の現状を多くの人たちに知ってもらうことを目的とした集会「WiLL もうひとつのこどもの日」(主催・少年犯罪被害当事者の会)が9日、大阪市内であった。うるま市で2009年11月、同級生8人による集団暴行で死亡した米盛星斗君=当時(14)=の母親ら遺族が参加し「息子のかたきを取れず、守ってあげることもできなかった」などと事件後の悲しみや苦しみを報告した。
集会には、1992年に石垣市で同じ中学校の生徒から暴行を受け亡くなった田本任君=当時(14)=の遺族ら、北海道から沖縄まで支援者を含む約200人が参加。事件発生から事件後の苦悩などを家族らが報告し、亡くなった被害少年23人の写真を前に献花した。
星斗君が亡くなった事件では、補導・逮捕された8人が初等少年院送致の保護処分となったことを挙げ「加害少年は少年院1年半~2年半の処分となり、納得できない」と強調した。
また、捜査調書などから明らかになったことについても説明。少年らが星斗君にプロレスの関節技をかけたり、手と足を持って投げ飛ばすなど一方的に暴行を加え、その様子を携帯電話の機能で動画撮影していたことなども報告された。
武るり子代表は、多くの加害少年が審判や民事裁判の中で「一生かけて償う」と言うが、謝罪の言葉もなく賠償から逃げる現実があると指摘。「日本は加害少年に優しい国で、被害者には冷たい。死亡事件であれば加害者が少年であっても刑事裁判にすべきであり、国が被害者をしっかりと救済すべきだ」と訴えた。
一方、星斗君が亡くなった11月18日の命日を前に、母親は「息子がなぜ殺されなければならなかったのか分からない」として、情報提供を呼び掛けるチラシ5千枚を作成し、10月から地域で配布している。同事件に関する情報は、電話080(6492)6266まで。